もう一度、選び直したくなった理由…【後編】
—「失ったから気づいた“距離”」—
やり取りを重ねるほど、
違和感ははっきりしていった。
返信は早すぎない。
でも、冷たくもない。
質問攻めじゃない。
でも、壁もない。
(こんな話しやすかったっけ……)
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俺は、つい聞いてしまった。
「前より、雰囲気変わった?」
少し間があって、返事。
「そうかな」
その余白が、
妙に心に残った。
——前は、すぐ答えてた。
不安そうに、探るみたいに。
今の彼女は、
俺に “しがみついていない”
それが、正直——
怖くて、でも、惹かれた。
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気づいたら、俺は言っていた。
「今度、コーヒーでも飲まない?」
仕事でも、義務でもなく。
ちゃんと “会いたい” と思って。
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再会の日。
彼女は、きれいだった。
でも、作り込みすぎていない。
俺の反応を伺う目じゃなく、
自分の足で立ってる目をしていた。
会話は、穏やかだった。
昔なら、沈黙が怖くて、どちらかが埋めていた。
今は違う。沈黙すら、悪くなかった。
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俺は、腹をくくって言った。
「正直さ……好きだったから、逃げた部分もあった」
彼女は、責めなかった。
ただ、微笑んで言った。
「私も。好きと不安、混ざってた」
その言葉に、胸が少し、軽くなった。
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別れ際。俺は、迷った。
でも、逃げたくなかった。
「また、会ってもいい?」
彼女は、すぐに答えなかった。
その一拍が、“選ばれる側になった” ことを
はっきり感じさせた。
「……うん。いいよ」
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帰り道。俺は思った。
もう一度付き合えるかどうかは、わからない。
でも——
今の彼女となら、前とは違う関係を作れるかもしれない。
依存でも、逃げでもない。
ちゃんと、並んで歩く恋。
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彼視点・復縁の本音
男は、” 失ってから考える” 生き物だ。
でも、彼女が変わったからこそ、俺も変わろうと思えた。
\復縁は、戻ることじゃない選び直すことなんだ/
そう思えたのは、
彼女が“自分を取り戻していた”からだった。
——もしかしたら、また恋が始まるかもしれない。



