彼女が輝き始めたとき、俺は初めて“失うかもしれない”と気づいた
彼女は、本当に変わった。
英語の勉強をして、新しい服を着て、
俺に聞かれなくても、予定を入れていく。
前みたいに、俺の反応を気にしていない。
——それが、怖かった。
連絡が減ったわけじゃない。
冷たくなったわけでもない。
でも、俺がいなくても、彼女はちゃんとしていた。
それが、いちばん刺さった。
「最近忙しそうだね」
そう言うと、彼女は明るく答えた。
「うん、楽しいよ」
……楽しい?俺と一緒にいるときより?
その瞬間、初めて思った。
——もしかして、
俺はもう“中心”じゃないのか?
それから、彼女のことを目で追うようになった。
今まで気づかなかった表情。
前より、よく笑うところ。
前より、余裕があるところ。
ある日、思わず言った。
「最近、前より綺麗になったよね」
本音だった。でも同時に、遅すぎたとも思った。
彼女が変わったから、俺が焦った。
でも本当は——
俺が何も変わらなかったから、
彼女が前に進んだだけなんだ。
引き止めたい気持ちはあった。
でも、強く言えなかった。
だってもう、
彼女は「俺にしがみつく人」じゃなかったから。
選ぶ側に、なっていたから。
もし、彼女が離れていったら。
それは、突然じゃない。
俺が“失わない努力”をしなかった結果だ。
——そう、今ならわかる。
🌱彼視点まとめ(ほめモテ的に)
人は、いつでも待ってくれる存在を
無意識に軽く扱ってしまう。
でも、自分の人生を生き始めた人は、
急にまぶしく見える。
恋が戻るかどうかは、相手次第じゃない。
失うかもしれないと、初めて気づいたとき、
人はようやく本気になる。
——そしてそれは、たいてい、遅い。
でも、彼女が気づくチャンスをくれた。
このチャンスを活かして___
俺も変わることができるだろうか…。



